「予言者である彼女の名前はルティーナ・プルリエ。ルティーナは、天界から必要とされていたが、頑なに断り続けていた。自分は、寿命まで下界で生きたい、と。その代わりに、天界戦争が起こることを予知した時は、レクイエムを歌って知らせると約束し、守り続けている。」
「へえ…律儀っすね、ルティーナって人。」
「ま、彼女の話は余談として置いておいて…問題は天界戦争だ。恐らく、二、三日の内に始まるだろう。」
「そうだな。」
「始まっちゃうよね…」
シークの断言に、アルフとイリアが真剣味を帯びた口調で同調する。
「そういうことなら…早速、鎌の手入れするっす。」
ギュッ…
リアゼは、鎌を強く握りしめ、高々と持ち上げる。
「んじゃ、邪魔したな、三人共!俺は、爺さんの所で茶でも一服しながら、話してくる。」
バサッ…
「じゃあねー、シークー!あたしは…、今の内に買い物してこよっと。戦争始まったら、できなくなっちゃうもんねー。」
バサッ…
シークとイリアが去り、広場にはアルフとリアゼだけが残っていた。


