数秒見回して、イリアの姿を確認しなかったので、リアゼはほっと胸をなで下ろす。
「仕事行ってるみたいっすね!ピンク娘は、ひょいと出てくるから、心臓に悪い…」
「まーたなんか悪口言ってるでしょ!!」
「のわっ!?ピンク娘!!」
噂をすれば影。イリアがストッと二人の前に降り立った。
「毎度のことながら…イリアには驚かされるな。」
見た目には驚いているとはわからないが、アルフの心臓はドキドキと早鐘のように鳴っていた。
…無論、恋のドキドキではない。
「そっかな?いやー、あたしにも関係ある話って聞いたからっ。で、どんな話?」
イリアは全く気にせず、マイペースに言った。


