レリックは、恐る恐る目を開け、イリアを睨んだ。
「イリアさん…」
「ん?何にらんでるのよー?早く次に行くよ!」
「イリアさんは、あの子達を見て何にも感じないの!?」
レリックのあまりの剣幕に、イリアは目をぱちくりさせた。
「当たり前じゃない!昔は…罪悪感とかあったけど、そんな気持ちをいつも持ってたら、一人前の死神になれないんだから。」
「一人前の死神は…こんな可哀想なことを平気でてきるの…?」
レリックは、泣き出しそうに体をわなわなと震わせていた。
「ええーん…ママー…」
「わあああん…!!」
子供達の泣き声が、辺り一面に響いていた。
大学生らしき青年が、女の人の手首をとり脈をはかっている。


