「えっ?何よ…聞こえない~!!」
「止めて!あの人、迎えに行かないで!」
レリックは、すがるような目つきでイリアに言った。
「はあ?そんなこと言われても、仕事だし…」
「お願い…。あの人が今死んじゃったら、あの子達どうにもできなくなるから…。だから、殺さ…」
「あんた…バッカじゃないの!?死神って、こういう仕事なのっ!躊躇ってたら、ダメなのっ!!」
パッ…
「あっ…」
イリアは一瞬のスキをついて、レリックの腕を振り外す。
そして…
「ダメー!!」
スパン!スパン!
悲鳴と斬音が重なって響いた。
レリックは、思わず強く目を瞑る。
「あ…あ…ああ…」
ドサッ!
女の人の苦し気な声。
地面に体がぶつかる音。


