【彩華】






『新選組を潰す』

『させない!!』

『今、土方君が新選組の要
土方君さえ叩けば… 新選組が傾く』

『土方さんに何する気!?』

『近藤さんと同じように… おほほっ』

                  〟



「やめて!!!」


「おい!! 大丈夫かよ!?」


「しん… ぱち?」


「久しぶりに魘されてたな」


「はぁ~ 夢か…」



夢ならよかったのに

伊東さんはやる


土方さんが動けなくなったら

新選組が… 



「おい!おい!!」


「ん?」


「怖い顔してる」


「あぁ嫌な夢だったから」


「やっぱり一人部屋は、無理だな」


「へへっ 本当だね!」


「なにがへへっだ!
遠慮なんかすんなよ!?」


「うん」



私のそばにいると

新八の適応力とやらが上がってしまう



「大丈夫だと思ったのにな…」



「いいじゃねぇか
俺も、晴太のおかげで
怖い気持ちが薄れてく!」



「新八…」




私は、怖いよ

新八の言ってた

仲間を近くで失う恐怖

それが

私にもわかった




「晴太 平助のことだけど」


「疑ってるの?」


「え!? 疑ってるとかそんなんじゃねぇ」


「そう? 土方さんも、新八も
同じ目をしてたよ
池田屋で、『信じてたんだぞ』って
言った目
俺は、裏切ったりしないから!!
絶対!新選組の事…つっ」


「痛むのか!?」


「あはっ ちょっと… 大丈夫…」


「山崎さん呼んでくる!!」


「あとで、診て貰うから!…いかないで!」




不思議…


離れないとって、思ってるのに


一人になるのが怖かったりもする


わがままで、自分勝手だよね





新八が私の体を支えながら

私が抑えてる左脇腹の後ろを擦ってくれる



「ふぅー痛くなくなった!ありがとう!」



「よし!山崎さんとこに行こう!!」