「晴…… どないしたんや?」



山崎さんは、私の顔を覗き込んで

オロオロする


自分でもわかるよ


血の気がひいていく


私、真っ青だよね




自覚してた



人の命を貰って生き長らえて



そうやって



生きて




罪を重ねる




それも全て、受け入れる覚悟をした



なのに




私のやってることは、鬼だと


伊東さんに言われると



やはり…残酷だ




私を拾ってくれた両親は

私を桃太郎のように

思ってくれたのに




実際は、退治される 鬼の方だった





妙に納得してしまい


自分が怖くなった



「顔色悪いで?動けるか?」


「すみません… また逃がしちゃいました
へへっ」


下手くそでもいい、笑いたかった



「無理したらあかんで?」


「大丈夫です!戻りましょう!」