その夜の事




長州浪士の潜伏先を襲撃することになった


無事、制圧が終えたと

誰もが思ったはず




『彩華さん!副長が狙われています!』




頭の中で声がして、気配を探る

隊士の一人が、ゆっくりと刀を振り上げた



「お前!!間者か!!」



ザクッ



「晴太 ありがとうよ」



「いえ…」




私は、また…  人を殺してしまった





新選組に残ると決めた以上

やらなければならない


仲間同士、守り合うのは、当然だし


何より、いつも守って貰ってる


「晴太!よく頑張ったな!」



左之が頭をナデナデする


「へへっ」



笑っておく



屯所に戻ると寝る支度をする



へ?



「俺の布団は?」


部屋のど真ん中に、新八の布団だけ


私の布団が敷けない…



「よっ」



新八に倒れて

ささっと布団に入れられた


「おやすみ!」


「は?」



なぜ?新八に抱きしめられて寝なくちゃ…



「今日は、こうして寝ような
人肌恋しいってやつだ」


!!!



「おっ 襲うなよ!!」


「疲れたから襲わない」


「…そうだね」



しばらく寝ようと頑張ったけど

私の体の下に敷き込んだ新八の腕が

どうにも気になる


モゾモゾすると



「このままでいてくれ」


真面目な声で新八が言う

私は、ピタリと動くのをやめた