屋敷に向かい歩いていると



「彩華さん!!彩華さんですよね!!!」



目を丸くする彩華に声を掛けて来たのは



…加納だった





「あ…… えと… (どうしよう)」



「彩華 戻ってたのか」


穏やかな一の声に、顔を上げ笑顔になる


「一!!そうなの!江戸から戻ってきたの!
あ!平助!!久しぶりね!
わぁ!早速会えるだなんて!嬉しい!!」


近藤から話を聞いていた永井は
話を合わせることにした


「やあ 一君に平助君
お久しぶりだね
こちらは? 彩華を知っているようだけど」


「加納鷲雄と申します」


「加納も新選組から御陵衛士になったんだ
彩華とは、接点がなかったもんな」


「申し訳ありません…加納様お許しを」


「いえいえ!とても美味しい料理を頂いて
こちらは、印象深かったので
突然に声を掛けて、威かしてしまった
すみません
お二人でどちらに?」


「私の屋敷だ」


「永井様のお屋敷にお世話になってます」


加納が彩華を覗き込む



「彩華さん…とてもお綺麗ですねぇ」


「今日は、化粧をしてます////」


「化粧のことじゃありません」


「あ… 着物が派手ですか?/////」



平助が、加納に言う




「彩華は、かわいいのに
自分のこと下に見てるから」


続けて一が言う


「まったくだ そこらの娘より
美しい自覚がない」




「やだ!!2人とも、久しぶりに会うから
ちょっと良く見えてるのね!
慰めでも嬉しいわ!ありがとう!」


 
「はぁ~予想と違う
ははっ晴太君みたいな自信満々かと…」




どうにか

彩華と晴太が別人だと思いこませた






「彩華」



平助が彩華の髪に手をやり



「タヌキみたいに葉っぱが頭にのってるぞ」



小さな葉っぱをとり、彩華に見せる



ポッと彩華の顔が赤くなると


それを見て、平助も赤くなる



「本当に、想い合っているんですね」


「あぁ 2人でもじもじするのは
やめてもらいたいものだがな」