「彩華君 私は、剣の道に入った時から
人を守る為に振りたい
国の為に働きたい そう考えてきた
私は、局長だが偉いわけじゃない
ここに居る素晴らしい仲間があってこそ
この志を成せると信じている
この仲間が揃っていなければ
私は、ただの男だ
幸い、皆が私に賛同してくれて
江戸から京にきたんだよ」





彩華は、静かに近藤の話を聞いた





「とても、素晴らしい志ですね…
人を守る…
なら、一と平助は、誰が守ってくれるの?」





「2人とも、守られる程弱かねぇぞ
まぁ 万が一危険な時は、俺たち仲間が
守り合うのは、当然のことだ」



土方がニヤリと笑う




「黙っててよ!」


「クククッ そうだった」






「彩華… 俺たち強くなったんだ」

「うむ もう、彩華に負けない」






一と平助の真っ直ぐな眼差しから

目をそらし





「わかったわ…
好きにすればいい…」





ぶっきらぼうに言った





「ありがとう!彩華!!」


「ありがとう」






「私があげた物、持ってる?」



「「あぁ」」



2人が巾着袋を見せる





「無くさないでね!いつも持ってて!」





「わかってる」



「もちろんだ」










永倉たちと賑やかに騒ぐ、平助と一



2人から視線を近藤に移した





「稽古を見させて頂けます?」


「あぁ かまわないよ
明日の朝おいで」


「はい」