彩華がボーッと、し始め


「おい!」



土方が声を掛ける




「まったく!情けない!
沖田!!お前が早く病を治さぬから
コイツが我慢してるんだ!!!」



急にハキハキと喋りだす彩華



「せっ…芹沢さん?」



「なんだ?」



「彩華は… もしかしたら
僕と離れて、寂しいのでしょうか?」


「それもあるが… 恐怖が強いな
いくら俺の魂が強くとも敵わん
さっさと寝させてくれ!!
飯も食わせろ!! いいな!!!」



言い放つとグラリ


慌てて永倉が手を出すが

それより早く、沖田が抱きとめた



「わっ!また熱が!!!」


「せり…ざわ…さん?」


「僕だよ?」



沖田の顔を確認すると

沖田の着物をぎゅっと握る



「晴太 目を閉じて
眠るまでこうしててあげるから」



彩華の背中に手を回し


トントン


優しく叩く





スヤスヤと寝息が聞こえてから

布団に寝かせ手を握る




「総司… 毎晩さっきのやってたのか?」


「まさか 労咳より先に平助に殺されます
僕は、こうして手を握るだけ
怖い夢を見たら、ぎゅっと握ってくるので
握り返して…… あ 」


「それだ…… 教えとけよ」


「怖い夢をみるのが嫌で寝なかったのか」


「言ってくれたら手を握るのに…」


「ある意味 根性あるよな」


「一と平助が帰ってくるまで
やっぱり僕が同室の方がいいですよ!
だって… 永倉君が夜巡察の時
ひとりで寝るなんて無理だし!
それに 僕も発作が不安なので
晴太がいると安心します
芹沢さんなら病には、ならなそうですし!
ね! いいでしょう!?」





熱が下がるとすぐ

彩華と沖田は、同室に戻った







体調は、あっという間に良くなった