彩華の監察方としての初任務


「ええか 余計なことは、せんでええ
ただ 聞き耳立てるだけや」


「はい 聞いて帰ってくる!ですね!」



「くれぐれも姿を見られないように!」


「はい!行って参ります!」



彩華をひとり、長州の者を
匿っていると思われる屋敷へ

様子見に行かせることにした



「副長… ホンマにひとりでええんか?」


「やけに心配してんじゃねぇか
山崎に監察向きとまで言わせた実力だ
俺は、心配にもならんな」



今夜の任務を知るもうひとり



「はぁー 体調が良ければ
ついていくのに…」



「沖田は、剣の腕はええけど
監察向きちゃうから
体調良くても、あかん!」


「ぷっ だとよ」


「その気になれば僕だって!!! ケホッ」



同室の沖田にだけは、知らされた

このところ体調が優れず

隊務は、彩華に任せている



「心配なのは、わかるけど
熱でも出たら看病役の晴太が休まれへん!
早う寝や!」


「はぁーい」



「総司 あいつが帰ったら
甘やかしてやれ」






「そのつもりですよ
たくさん誉めてあげますよ
どうせ 2人は、『ご苦労』としか
言わないんでしょうから」



べぇーと舌を出し



襖を閉めた