「君菊は、子供を失ったけど
家族を作り、幸せいっぱいに生きました
それも、土方さんのおかげですよ
後悔なんてするほど無駄ですよ
だって…
結局 新選組が大事なんでしょう?」


「だから… 逃げたのか?」


「ええ 来ない人をいつまで待つの?
自ら幸せを求めてもいいでしょう?
近くにいても… ひとりぼっちなんだから」


「おめぇも… 同じ気持ちってわけか…」


「土方さん…力もないのに
人の心を読むの上手いよね…」


「わかりやすいって言ったろ」


「君菊の事もわかって欲しかった」


「ああ 努力するべきだった」


「私に甘えてたんでしょ!?」


「それもある
君菊は、ずっと一緒だと思い込み
離れて行かないと信じていた
男ってのは、そんな甘い考えを持つ
一と平助も、そうだと思う」



「……」



「いつまでも待っていると思っていたはず
今、後悔しているだろう」


「なら、晴太として幸せだから
後悔なんて無駄だと言ってやって
そろそろ仕事しないと…」


「ありがとうな」


「土方さんの為じゃない!」



「でも、ありがとう」