【平助】




「桃香!!俺の命分けてやる!!」




永井様が、詰め寄る



「いらない…… 能天気が移りそう」


「バカ!もともと能天気だろうが!!
桃香!半分こしよう!!
ほら!俺って長生きする口だろ!!
たとえ、半分やっても80まで生きると
俺は、思う!!」


「さすがに、それは……」



永井様が大袈裟に威張るのを

土方さんが、苦笑いした




「桃香 私の命を!」

「いや、俺の命を!」


「お母様… お父様… ごめんなさい」


永井様の両親が、願い出た



「彩華から貰った命を返せないのか?」


「もう忘れて欲しくないの」


「桃香!やはり、俺が適任だ!
父上は、大目付になられた
江戸に戻らねばならん
お前は、ここにいたいだろ?
一君と平助君と、暮らしたいだろ?
俺は、憧れの妹を持ち幸せだった
たとえ、お前の記憶がなくなろうとも
お前が、俺を兄と思い続け
家族と思ってくれればいい!」