【平助】





「くせ者です!!!」



山崎君の叫び声で、裏庭に駆けつけると

彩華が、隊士に捕まっていた

この男は、間者疑いがあったが

左之が信じたいと、様子見になっていた




「お前!! …間者だったのか!!」


「…間者?」


間者という言葉に、彩華が反応した




「お前が、池田屋に手引きしたんだろ!
1人になるのを待ってた…
せっかく捕まえたのに、見つかったか!
近づくと女を殺す!!」



刀を彩華の首に突きつけた




「…お前、信じてたのに!!」


左之の言葉に、彩華が目を見開いた




「彩華!! その人!
とぉーーっても悪い人だよ!!!
やっつけて!!」




へ?





「総司!!何言って…」




え?










ドサッ





「驚いたな… 本当に強ぇのかよ」



刀を奪ったかと思ったら

腕の中から抜けて、あっという間に

投げ飛ばし、奪った刀を突きつけていた




「彩華!凄い!!お手柄だね!!」



総司が大喜びで近づくと


「私… 彩華じゃない」



呟いて、ふらり


総司に受け止められ


意識を失った