「へ・・・・?」
いきなりの言葉に頭が再度真っ白になる。
私は今日何度頭を真っ白にしているんだろう。
「ホールで暴露した、好きな奴のこと・・・あれ、お前のことだから」
「なっ、え、は・・・?」
「好き」
やっと、今の現状に理解ができてきた私は顔が熱くなり下を向いた。
絶対今、顔が真っ赤だ・・・。
「・・・お前が告白してきたあと、全く話さなくなったよな。
そんときにさ、なんかムカムカしてさ・・・
他の男子とはいつも通り話してんのに俺とだけなんか話さなくなって。
イラついて八つ当たりとかあったんだよ。
高校の行先も知らなくてすっげー後悔してたんだよな。
そしたらさ、2年になって同じクラス。
さっきも言ったけどよ髪が伸びて、中学のときより女っぽくなって・・・。
惚れ直した。
いつもだったら苦手で嫌な気持ちがおこるのに、
逆に『あぁ、やっぱり好きなんだ』っていう
気持ちが大きくなった。」
今度は俺が言う。
お前が好きだ
竜成はそういって私にキスをしてきた。
優しい、優しいキスだった。
「たとえ、俺のこと嫌いになってても」
「もう一度俺が惚れさせるから」
このとき、
片耳のイヤホンから微かに聞こえた音楽は
恋愛の曲だった・・・気がする。
Fin