閉じたページが歌った
爪弾く泡はとろけて
「私が幸せな日々をぐちゃぐちゃにしました」
全く呪われたおてんばだね
きみと熱い夏は
きっときっときっときっと
「こたえ」ってもんがあることを
知らないんだろ

頓珍漢なサイダーにどうぞ
回転方向は停止して
目の前にいるそこのお化けさん
懐中電灯あげるよ

あのさ、馬鹿なことをいって良いかい
せめてきみのイノチが逆さに廻って
何の意味もなくなったら
良かったのかもね

あのさ、変なことをいってしまうけど
せめてきみがサイダーに負けてしまって
溶けて飲めるようになったら
不幸になれないね

パッケージが傾いだ
くしゃみのリズムは変わらずに
「私がきみの日々を滅多刺しにしたんだよ」
全く素っ頓狂なじめんに
きみと固い壁は
たぶんたぶんたぶんたぶん
「ゆるし」ってもんがいることを
分かってないんだ

おーいおーい
咽てないで、こっちにおいで
おーいおーい
踊っていないで、こっちを見て
最後のひとくちなくなる前に
ちょっぴりで良いんだ
甘さを分けておくれ
手拍子はくしゃみのリズムで
刻み続ける
散る泡と歪んだ足音

滑稽な夢見る僕にどうぞ
操縦席の穴に
目の前の少年少女さんよ
青春は楽しまないで

あのさ、馬鹿なことをいって良いかい
せめてきみの密にチューでもしてさ
空っぽになってしまえたら
うれしいよ

あのさ、変なことをいってしまうけど
間違えて地球終わっちゃって
ぼくときみだけが浮いたら
手を繋げるよ

レシートの合計金額は
きみのイノチよりも多いみたい
不機嫌になるなよ
アイスでも買ってきみを愛すし
そんなそんでばかでばかな
ぼくの噺でした!
最後の息継ぎ
どうやらおしまい
キャップがくるくる
ぷしゅりとためいき

あのさ、きみが二酸化炭素になる前に
せめて僕が酸素になって
きみと混ざり合えたらさ
どんなに良いか

あのさ、変なことをいってしまうけど
せめて君がサイダーに負けてしまって
溶けて飲めるようになったら
不幸になれないね

外は驟雨さいだー
ボトルのぼくがきみに。