その日もいつもと変わりなく過ごしていた。


いや、過ごしていたかった。

ーー早朝。いまだに慣れない、所謂パンダメイクを丁寧、かつ急いで施していく。

作業の名前とかよく分かんないけど。

毎日、つくづく思うが世間のじぇーけーはスムージーを赤くしたような口紅をなぜ好むのだろう?

いや私もじぇーけーだけどさ!?

好みは千差万別だけどさ!?

そんな下らない事を考えながら、寝起きの悪い兄さんを叩き起こ...起こしてあげる私って相変わらず天使のようだと思う。

(起こすときグエッなんて奇声が聞こえたことは持ち前のスルースキルで聞こえないフリをしとこ)

まだ寝ぼけ眼の兄さんは放置...ほっといて。

朝食のトーストとグリーンスムージーを口に突っ込み、使った食器を洗う。(たまに割る)

天気予報チェックのついでにDVDのダビングをし、登校時間までスマホでゲームしたり、小説読んだりする。

ちなみにTVの音量はマックスで聞く。なぜならまだ降りてこない兄さんを呼びつけるため。

あのバカ兄さんはさっさと起きないから、いつも遅刻ばっかなんだ。

それが私の毎朝。

至って平凡、でも充実してる朝。


「この妹様が起こしてやってんだから、とっとと起きろクソ兄貴!!」