「んじゃ、今説明したからこの問題解いてみろよ…」
あれから1時間後
思ったよりも飲み込みの早い佐藤は、スラスラと問題を解いていく
「よっし、出来たぜ」
佐藤がシャープペンを放り投げ、俺は佐藤のノートを手元に寄せる
「…ん、正解」
クルッと赤ペンで丸を書くと、佐藤が嬉しそうにいった
「やっぱ歩は教え方上手いよなーっ俺、頭良くなった気がするし」
「なぁ休憩しよーぜ」
「そだな、俺ジュース買ってくるから待ってろよ、先生っ」
イヒヒっと笑いながら、佐藤は図書館を出ていった
図書館を出た向かいに自販機があるのだ
「…………ふう」
窓から佐藤が走っていくのを見てから、俺は図書館の中を見渡した
この日は平日だから、図書館に人も少なかった
俺がいる学習コーナーにも、2、3人のおじいさんと女の子しかいなかった
………………え?
女の子…………?
「まさか………」
俺は席を立ち上がる
少し離れた所に座っている女の子から、目が離せなかった
「……………っ」
俺が間違えるワケない…
「……………真由」


