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「はい、ラムネ30円」
俺とアイツは、近くの駄菓子屋に来ていた
お母さん達は2人で買い物に行くからって
俺にアイツを押し付けた
「……………」
アイツは、さっきから一言も喋らない
いつもなら、うるさいくらいヘラヘラしてるのに
「………………」
俺も何も喋らなかった
だから、俺達の間には沈黙が漂う
2人でしばらく歩いて、小さな公園にやってきた
昔は、夜遅くなるまで2人で遊んでいた公園…
昔は出来なかった立ち漕ぎも、今なら出来る
…あぁ、最初に立ち漕ぎができるようになったのも、アイツの方が早かったっけ…
俺がブランコに座ると、アイツも黙ったまま隣のブランコに座った
ねぇ、なんで?
俺、いつも頑張ってるんだよ?
なんで俺は、1番になれないの?
買ったばかりのラムネ瓶をにぎりしめる
「…………っ」
いつだって、どんなときだって
俺はアイツに勝てないじゃんか…
何で勝てないの?
何でアイツを越えられないの…?
漕いでいたブランコが止まる
あぁ、そうか…


