意地悪なキミと。

「……お前、さ。」

春山は少し、きりだした。

ん?と首をかしげる。

……と、その前に。

「前から、思ってたんだけど、春山、私のこと名前でよばないよね?」

そう、ほんと。

いつも、お前、とかなぁ、とか。

間宮、あさか、っていう名前があるんだけど。

せめて、間宮とでも呼んでほしい。

「私ははるやま、って呼んでるんだし。」

まあ、春山らしいんだけど。

「そろそろ呼んでくれてもい




「あ さ か」




……。

「え、?」

急なことにびっくりする私。

え、なんて。

いま、

は?

「呼んだけど……」

そう言って俯く春山の顔はさらに赤くなっていた。

「あ、は、……あさか、って呼んだ?」

はじめて。

人に、あさか、って呼ばれるの。

いつも、あさ、あさちゃん、だったから。

「お前が!呼べっつったんだろ」

目線をそらし、ぶっきらぼうに言い放つ春山。

そんな動作さえ、いまは可愛く思えて。

「あはっ、ありがとう、春山。」

今日、いちだんと、


【あさか】


という名前をつけてもらってよかった、と思えたよ。

ドキドキと高鳴る胸も、

すごく、すごく心地よい。

「で、あさかは好きなやついんの?」

そうそう、春山はなんか聞こうとしてた。

好きな、やつ。

……

ほわん。

と、頭に出てくるのは、

もう

春山しかいなかった。

「うん、いる。いまできた!!」

これが、私の恋。

気づいたのが遅かったけど、

今から春山と仲良くなって。

それで、あわよくばお付き合いして。

とにかく、

私は

春山が大好きなの。