キラキラ。

パチパチ。

シュワシュワ。

そんな、言葉では言い表せない、人に出会った。

金色の、髪。

大きい目は、スッとのびて、

目鼻立ちがとても綺麗で。

モデルみたいな体型。

目を、ひいた。

太陽、に反射して。

眩しい。




私は、

間宮 朝香(マミヤ アサカ)。

通称.あさちゃん。


今日から高校二年生になります。

ちょっと前までは、高校一年生だったのになぁ、はやいなぁ。

そんなことを思いながら、長々と話す校長先生をみる。

やがて、話は終わり、吹奏楽が退場の音楽を奏でる。

んー、なんて曲だっけ。

わかんないけど、好き。

さて、と、クラス発表か。

いいクラスだといいんだけど。


ザワザワ。

「やった!!」「えぇ、離れた〜」「これからよろしく!」

なんて、声が聞こえる。

私も身をのりだして、クラス発表を見ようとしたけど、

その前に、

「あさ!」

大きな声が聞こえて振り返る。

「あ、あや!」

早見 彩は(ハヤミ アヤ)は私の昔からの親友。

「一緒のクラス!」

あやは嬉しそうに笑う。

「え。本当!?…やった!」

1年の時はクラスが離れたから、また一緒になれて嬉しい。

あやは、明るくて元気で、サバサバしてる。

スラリと背が高くて、髪もショートカット。

スポーツ大好き、勉強嫌いの、

とっても素敵な女のコ。

あや と あさ。

似てるから、みんなからは[あやあさ]なんて言われてた。

あやあさは、ダブルでうるさくて元気だからね。

「行こ、あさ!」

あやだけが、私を"あさ"と呼ぶ。

特別な感じ。ってなんか嬉しい。

教室にはいると、いくつかのグループができていた。

「あさちゃん〜また一緒!」

みくちゃんはそっとグループから抜け出し、私のとこへ来た。

そうこうしてるうちに、他の子も集まってきて、みんなでガールズトーク。

◯◯先輩がかっこいい、だとか、あのモデルカワイイだとか。

少し、ついていけないけれど。

先生がやってきて、自己紹介をして、今日はそのまま解散!

私は隣のポッカリと空いてしまっている休みの席をみる。

始業式に休むなんて、かわいそうだなあ。

机にちらばる、プリントを整えてクリップでとめて、引き出しにいれといた。

さーてと、あやと帰るか!

「あや、行こ!」

「うん、行こう!」



あやと別れて、家に着くと、そのままソファーにダイブ。

誰かと遊ぼうかな。

あやは、塾があるって言ってたし。

そんなことを思ってると、まぶたが重くなってきてそっと目を閉じた。

〜〜

次の日。

あちゃぁ、このまま寝てたか。

学校行かなきゃ。

私はササッとシャワーをあびて、支度する。

「うっそ、遅刻する!」

お母さんは朝から、仕事みたいだし、お父さんは出張中だ。

起こしてくれる人は姉の、奈々花しかいない。

お弁当……。

ない。

今日は購買か。

ダッシュで、準備を終わらせ、自転車にのって、高校へ向かう。

電車だと、すぐつくけれど、自転車だと少し、遠い。

30分、くらいかな。

いつもより、はやく、はやく。

そう思って、チラリと、時計をみると、

自転車がグラリっと揺れた。

「あぶねえ!」

人の、男のひとの声が聞こえて、とっさにブレーキをかける。

……っ?

なに、なに。

自転車は、ガシャーンっと大きな音をたてて、

倒れた。