「 さーちゃん!あそびにきたよぉ~!! 」


高音で澄(す)んだ声。


ショウくんだ!!


急いで自分の部屋から出て、


だだだだっ


2階の階段を駆け下りた。


「 いらっしゃい、ショウくん!! 」


玄関に顔を出す私に、


「 そんなにいそがなくても、
ぼくはどこにもいかないよ 」


くすっと笑みをこぼすショウくん。


いつもね、
そんなショウくんの些細(ささい)な
しぐさにどきどきするんだ。

ショウくんを見ているだけで
心の中がほわんって、
温かくてなるの。

胸いっぱい幸せが広がるんだ。