蝶と空



するととっさに、そんなこと思うのはやめようと自分にブレーキをかける。


「…もう…いやだ」


全部、嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ



頭がおかしくなりそうだ



投げ出したいのに


投げることのできない環境






ガクンとひざまづくと、涙がボロボロとこぼれる。



自分の伸びた前髪を掴んで下を向くと、悲しみとこんな自分の悔しさが滲んだ。







「…あ…髪が…」



俺は髪を掴んでいると、あることに気付いた。



もともと色素の薄かった茶色の髪が。


白に近い銀に、染まっていた。




生き物はある異常やストレスあると、毛が白くなると聞いたことがあるっけ。


また学校で目立つな。


別にいいか。
もとから目立っているし


髪の毛の色なんてはっきり言ってどうでもいい








つらつらと頭に浮かぶ考えさえ



殺してしまいたい