やばいっと、手で口を塞いだときはもう時すでに遅し。


あの男の子が起きてしまった。そして、

「またお前かよ。うるせぇな。」


と、完璧に怒らせてしまった。


私は、

「ごっ、ごめんなさい!!気分を悪くさせるつもりはありませんでした!この前も、余計なことしてごめんなさい!」


と、頭を下げた。


それを見ていた男の子は、少しびっくりしていた。


そして、無愛想に、

「別に良いよ。俺も、ついカッとなって悪かったな。」


と言って、また寝ようとした。


私はすかさず、


「あの!名前聞いても良いですか?」

と言った。
男の子はぶっきらぼうに


「星野 翼」


と言って、また寝てしまった。