数日後ー
あの事があってから、私があの人と会うことはなかった。
未だに頭を悩ます。
(何か嫌なことしちゃったなら、謝らなきゃなぁ。)
謝ると言っても、名前もクラスもわからない。
ただ分かるのは、同じ学年、そして整った顔立ちというだけ。
教室で、ただ1人うーーん。と頭を抱えていると
「ひーまり!どしたの?次体育祭の練習だよ?早く着替えよっ。」
と、琴ちゃんが声をかけた。
「ごめん!ちょっとぼーっとしちゃった。今準備するね。」
そう言って、体操着を取り出した。
「陽茉莉が悩むなんてめずらしいね。なんかあったら私頼ってよ?」
と、琴ちゃんは心配そうに見つめる。
「琴ちゃんー!ありがとう。じゃあ、お昼休みに聞いてもらおうかな。」
「うんっ!どんとこいっ。」
と、自分の胸をどんっとたたく。
そして、私たちは着替える教室へ行った。