《翼side》


女子とまともに話すなんて、いつぶりだろう。

花咲…陽茉莉…。

は?なんであいつのこと考えてんの。
意味わからん俺。

イライラしながら教室へ向かう。

ガラッ

「つーばさーー!!!」

と、飛びついてきたのは俺の幼なじみの蓮(レン)
バスケ部で、女子大好き。そこそこモテる。


「っんだよ暑い。離れろ。」

「もうっ☆翼の恥ずかしがり屋っ☆」


こいつのせいで余計イラッとする。

「その話し方やめろ。」

「ごめんって笑てかさー、翼。」

「何。」

ちょっと、顔が真面目になる蓮。

「お前、さっき誰といたの?」

こいつ見てたのか。

「誰でもいいだろ別に。関係ない。」

と言って、椅子へ座る。

「翼も、ようやく新しい恋ができるんだね。」

「は?!あいつはそんなんじゃないし。好きとかないし。」

もう、恋愛なんかしなくていい。