「ん...」


ここは・・・?

寝起き特有のぼやぼやした思考と視界が
時間とともにクリアになる。


ふかふかなベッド。

自分の家の硬い布団の感触とは違う。

部屋は涼しく、綺麗である。

私の家とは正反対な場所。

いやいや、待て待て。ここどこだ。

「えっ!?」

ほんとにどこ!?
何ここどこここ!ベッドめっちゃきもちいんですけど!

なんなの、私、誘拐されたりしたの!?


「どうなされましたかお嬢様!!」


「うぇ!?なに!?」

いきなりベッドに付属のカーテンを開けて
大声で私の心配をする、メイド服の綺麗な人。


「何かありましたか?お嬢様?」

お、じょうさま??

・・・私が??

お嬢様???