黒板に席順の紙が貼ってあるらしく、沢山の人が黒板の前に集まっていた。


私の席どこだろう…
前にいる人の背が高くて見えない…


「名前教えて?」


「え?」


不意に後ろから声が聞こえて、振り返ると男の子がいた。


「君の名前、教えて?」


「高橋花実…です…。」


背は私より少し高いくらい。
少し茶色がかったふわふわの髪の毛。


「高橋さんね…あ!あったよ!
窓側の列の、後ろから2番目の席!」


ニコッと笑いながら私に教えてくれた。


「あ、ありがと!」


優しい人だなぁ…。