「お久しぶりです、敷島さん」
夏目がそう声をかけると、その敷島さんと言う人は振り向いた。
「ゲッ…なんでお前いるんだよ…県外かと思ったのに。」
なんかあからさまに嫌そうだ。中学時代。何かあったのかや?
うわあ…それ後輩に言う言葉なのか?(苦笑)
後ろの壁から見ていた私の肩がポンポンと叩かれたので、後ろを見ると、栄さんがいた。
「明里ちゃん、何してるの?」
そう小さな声で問いかけられた。
その問いかけに私は
「いえ…今、夏目が誰かを見つけたらしくて、話してるところを見てたんです。」
と答えた。
「なるほどね〜…今夏目ちゃんと話している人はね、3年の敷島 鈴 (シキシマ スズ)よ。たしか、夏目ちゃんの中学時代の先輩だったとか。」
「そうなんですか?」
驚きだ。夏目の先輩が、あの小さくて可愛らしい人とは。
「ええ。そういえば、敷島さんと幼なじみの月詠神楽 (ツキヨミ カグラ)ちゃんも同じ美術部だって。私と神楽ちゃん、家が近所だからよく話すの。」
そう栄さんから教えて貰った途端、夏目は別の高校のところへ行った。
「あっ、別のところへ行った…行かなきゃ!」
その言葉に栄さんは
「良ければ私も一緒にいい?いろいろ教えられるから。」
と、聞いてきた。
「いいですよ、お願いします!」
私は栄さんと一緒に夏目の後をついて行った。