集大成を飾る中3の秋。
まだまだ初心者の私だったけど、なんとかして描き上げることができた。
学校の教室を描いた水彩画、自分の中では上手く描けたと思う。
中学校最後の絵だし、入賞ぐらいはしたいと思っていた。
-自分の努力は無駄ではなかった。
奨励賞に、入賞していたのだ。
その貼り紙を見たとき、私は嘘じゃないかと頬をつねった。とても、痛かった。
でも、高岡第3中の大倉さんは展覧会で最高峰の賞に当たる、最優秀賞だった。
彼女が描き上げたその絵は、中学3年間を絵に捧げたようだった。
絵を見たときの私は、なんだか自分の絵が情けないように見えて、悔しくて、涙が溢れていた。
かわいい後輩達は私のことを褒めてくれたけど、嬉しさよりも、悔しさの方が強かった。
その時に私の元へ大倉さんが歩き寄り、彼女が私へ発した言葉は
「あなた、あんなので入賞できるのね。でも、私の方が技術はあるし、何より上手い。あなたは寧ろ、下手くそね。」
背中をブスりと刺されたような言葉だった。
あんな罵倒をされるって、私は随分舐められてるんだ。
「高校でも美術部に入部して、あんたにギャフンと言わせてやるんだから!」
そう彼女に言い放ち、市の美術館を後にした。