「なんとか歩けるくらいには、回復できたな。」

「はぁぁぁぁ!?ねぇ!ちょっと!なんてことしてくれるんですか!」

「うっせーな、たかがキスだろーが。」

「たかがって!」反省の色もない男に反撃する元気もなくなった。

あぁ、私の初めてのキス……さようなら……

「おまえんち、どっち?」

「もぉっ!ほんとにむかつきます!」

でも一応怪我人なわけだし、簡単手当くらいはしてあげないとね……。

「わかりました、案内します。ほら、肩貸してください」

そう言って男の肩をとり、家に向かった。