失った記憶の向こう

「ふぅ〜。疲れがとれるわ〜」

「……さっさとあがっちゃおう。」

私はお風呂から上がり脱衣場に出た。

「……しまった。着替えおくの忘れた」

「あー!もうっ。どうしよう。」

着替えは、確か。……ソファの上だ。

どうしよう。

こんなバスタオル1枚でかいとさんに遭遇したら……。

危険すぎる。

あんな、エロ男に会ったら、この世の終わりだ。

その時 ガチャ と扉が閉まる音が聞こえた。

あ、トイレに入ったのかな?よしっ!今しかない!

ダッシュでソファまでいった。
急ブレーキをかけ、脱衣場にむかってターンをして、脱衣場にダッシュで戻った。
戻りたかった。
なぜ、神様はいじわるなのだろう。
目の前にかいとさんが立っていた。
しかも全力でダッシュしていたため、止まることも出来ず。
ズッテーン。
かいとさんに突撃。
からの、押し倒し。
あぁ。やってしまった。