失った記憶の向こう

あぁ、心臓がもたない!
私は耐えきれず目をつむった。
彼の唇が私の首にあたり、チュウっとキスされる。
チクッ。注射されたみたいに、少し痛かった。
ジュルジュル……
「あっ……」
やばい、溶けちゃいそう。
ちゅっと最後にキスされた。
どうやら、終わったみたいだが、私は貧血気味になったのと、血を吸われた快感に、ぼぉ〜としてきて、ベットに横になった。
終わった彼の妖艶な顔の口には、私の血がついていた。
彼は、そんな口についた血をペロッと舐めた。
その仕草も、綺麗で見入ってしまった。