***亜矢side***

「ん...」
「起きましたか?」

あれ、ここ、どこだ?

アタシ、マリちゃんと大会行く途中喧嘩して、怒鳴って...それで...なんだっけ?

身体を起こすと、ズキリと頭が痛んだ。

「ああっ、無理しないで。林檎剥いたので、食べてくださいね」

...誰だー?このこ。

「あの...誰ですか?」
「アハハ、すみません。
私は山里 陽葵。ヒヨリです。」
「ヒヨリちゃん...」

ぽかんとしているあたしを見て、陽葵ちゃんは優しそうな笑みを浮かべた。

「はい、そうです。お友達は大会かなにかに行きまして、私はあなたを匿いました」