***真梨子side***

「亜矢ちゃん、遅すぎるゥ!」

もう、約束の時間から20分経ったのに...

メールも返ってこないし、休むんだったら言ってくれればいいのにさ!

ああーほんとムカつく。

もう行っちゃおうかなぁ...受付時間始まっちゃったし。

そう思ったから、あたしは大会会場へ歩き始めた。

そのとき。

「むぁりちゅぁーーーーーーん!」

すっごく大きな声が聞こえてきた。

慌てて振り向く。

「はあはあ...ゴメンね!遅れて」

亜矢ちゃんだった。ほぅっ、とあたしは安堵の息を漏らした。