「っんは〜〜〜緊張するねぇ!」

亜矢と真梨子は、初大会に来ていた。

今回来たのは、『中学生選手権』。
たくさんの中学生がこの快感に訪れ、優勝を目指す___今までたくさんの練習を重ねてきた亜矢と真梨子は、やる気満々だ。


楽都中学校には、百人一首部が2つ存在する。
『競技かるた部』と、『百人一首部』だ。

特に変わりはなく、ただ単に人数が多かったので併設されただけのことだ。

亜矢と真梨子が入っているのは『百人一首部』の方。こちらの方が、あとから出来た。


だから大会などでは、当然『競技かるた部』も勝ちに来る。

同じ学校だけども、登録は別だ。

つまり、全く別物として、扱われる。
同会としては、扱われない。

当然のこと、『競技かるた部』と『百人一首部』が当たることもありうる訳で...。

「とりあえず、勝とうねっ!
百人一首部、ビクトリー!」

この時真梨子は、がんばって明るく振舞っていたのだと思う。

だって真梨子はこの時、決めていたのだから。

この大会で入賞以上にならなければ、百人一首部をやめ、ダンス部に行くと...。

『それでは、事前に知らされた番号をもとに、出場者は会場までお越しください』

その放送が流れると、みんな一斉に会場へと向かった。亜矢は一回戦から,真梨子は不戦勝であった。

***会場にて***

早速、試合が始まった。
「「宜しく御願いします」」

と同時に、専任読手による詠みが始まる。

「___なにわづにさくやこのはなふゆごもり___いまをはるべとさくやこのはな」

ひとたび間があって、

「___いまをはるべとさくやこのはな」

ついに、出札が詠まれる...!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!