ーーーーキーンコーンカーンコーン。
(やばっ!遅刻じゃん)
私は走って“県立南高校”と書かれた校門をくぐり、教室へ向かった。
こういう時に家から近い高校でよかったって心から思った
。
バタバタバタッ
ーーーガラッ
「ま、間に合ったー!」
私が息を乱しながら教室に入ると
「間に合ってないわよ、斎藤さん」
と、担任の先生に言われて周りを見渡すと
もう、朝学活が始まっていた。
クラスの皆がケラケラ笑っていた。
「す、すみません...」
顔から火が出るほど恥ずかしかった。
逃げるようにして自分の席に座った。
