好きな人が出来るって、凄い威力だな。
なんて、一人で考えていたら、話し合いが終わったらしい3人が私の元へと近づいてくる。

「加那ちゃんと一緒!やったぁ~!楽しもうね、遠足。」
「葉崎さんが入ると人が増えて楽しくなりそう。よろしくね。」

何とも眩しい笑顔が二人から送られてきた。

「うん、よろしく。」

それに私も精一杯の笑顔で返す。そしたら、桜ちゃんと歩斗君が目を丸くして、私を見つめる。
どうしたんだろう?という思いを込めて二人を見つめ返していると、

「加那ちゃんって、女子力高め~.......。」
「なんか、更に.......って感じだね。」

なんて、訳の分からないことを言ってきた。

「えっと.......。」
「ああ、気にしないで。うん。」

反応に困っていると、歩斗君に軽くかわされた。

「ほら、3人ともこれから遠足の説明されるから。席に戻って。」

3人の間に広がる不可思議な空気を宥めるように秋山君が促す。

それに従って私達は動いたけれど、
二人はどこか放心状態だった。

私、何か変なことしたかな。
秋山君もちょっと不機嫌?

どういうことなんだろう。

その謎は解けぬまま、遠足の説明が始まった。