HRが終わって、放課後、私は足早に図書室に向かう。

合いたくて、ただ逢いたくて一目でも君を見たくて。

歩きながら、秋山君が姿を消した日からのことを思い出す。


廊下を歩くたび君を探した。
クラスを見て回ろうとして、実際に動いた。
でも、友達が誰一人いない私は周りから「誰?」って顔で見られて、それから諦めてしまって。

それに、逢えないって事実を受け入れられなくなっていくのが嫌で。




.......そうだよ、

私、もし図書室に秋山君がいなかったらどうするつもりなんだろう。
また、一人へこむんだろう。

それなら、やっぱり行かない方が良いのかもしれない。
そしたら、傷つかないで済む。