愛してるのは、君と秋。

加那side

放課後。別に用もない。期待もしてない。

でも、図書室へ行く。
扉を開けて中には入ると、やっぱり君は昨日と同じ席に座って本をよんでいた。

昨日の今日ということもあって、少し私の中で気まずさが顔を出した。

秋山君は私に気付かないくらいに本に熱中してた。

でも、ふっと顔を上げて私を見た。
びっ、くりした。
私は秋山君を見てたから、当然目があって。


秋山君はふわりと笑いかけてきた。
そして、隣の席をとんとんと叩いた。

座れってことかな。
まあ、行ってみよう。

私は大人しく秋山君の隣に座る。


「久しぶり。っていっても昨日ぶりか。」
「そうだね。またノンフィクション?」
「あー、ううん。今日は違う。」

意外、君が違うのを読むなんて。

「え?じゃあ何を読んでたの?」
「推理小説。昨日葉山さんが好きっていってたから。興味湧いて。」

うそ。私の好み覚えててくれてたんだ。

「いいね、こっちも。ハマりそう。」

って、私の顔見て言うから。

ハマりそう。

だなんて、さ。本の事だろうけど、私に興味持ってくれてたのかな、なんて。

ははっ、ないない。


「面白いでしょ。私ね、このどんどん謎が解き明かされていくのが読んでてすっごく楽しいんだよね。」

でもいつの間にか、自分の事話していた。

どうしちゃったんだろう。


「そうなんだ。俺は、この推理小説書いてる人って、完全犯罪出来そうだなって思って読んでる。これそのまんまやったら、俺も出来るのかな.......みたいな?」
「なにそれ!危ないよ。秋山君。」
「そうかな?あははっ。」

なんて、おかしな事いって君が笑う。
私に笑顔を向ける君。


刹那、



時間が何処かに消えていった。