学校から帰ってきても、付いていない家の電気。

「ただいま。」

中にいるはずの母に声を掛ける。

が、当然の如く返事はない。
あるはずなんて、無いのだ。

リビングを覗くと、テレビもつけずにソファに座って一点を見つめる母がいた。

俺は、なんて声をかけて良いか分からなかった。

でも、確かにそこにいる母はおかしかった。





夕方。

父が帰ってきた。
酔っぱらって。