ゼロ校 RUSH

キラキラした目で、再び料理を見つめるお父さん。


秋「こんだけの量が出ても、音羽がいたら必ずと言っていいほどの高確率でなくなっちまうんだよなー」





笑うお父さんの直ぐ背後にいつの間にかお母さんが立っていた。


音「……………秋くん」


秋「ぬわっっ！！
お前、すぐ背後に立つなよ！こえーだろうが！」


音「あのね、私がバカ食いするのは緑が作ったのだけであって元々は少食なの。
普段からいっぱい食べているような言い草はやめてほしい！」


秋「分かった分かった。だからそう怒んなよ。
あ、ほらせっかくの料理が冷めきっちまうぞ？早く食べようぜ。
音羽も座れって、汐李さんもう座ってるぞ。緑も！」


一際速く手を洗って椅子に座ったお父さんを、お母さんは睨みつけた。


音「……………秋くんのバカ」


その様子を見て、私は楽しさと嬉しさでより一層、幸せな気分になった。