ハッシュハッシュ・イレイザー

 真理はマリアと何度も石のことについて話し合った。

 二人の間でも、どうすることもできないというのに、それはいつも同じ話題を行ったり来たりする。

 過去に同じことが繰り返され、今回も真理は同じ結末を迎える覚悟をしなければならない。

 また泣くことになっても、欲望を抱いた紫絵里があの石を持って願い続ける限り、それはある一定の方向へ進んでいく。

 マリアは覚悟を決めた真理を見ていて辛く、自分の気持ちと真理の気持ちを重ね合わせ、そして真理を愛おしく抱きしめる事しかできなかった。

「あなたが傍に居てくれて、私はとても心強いのよ。愛してるわ、真理」

「マリア、私もよ。あなたの幸せは私の幸せ」

「ありがとう、真理」

 支え合わなければ生きていけないほど、二人の絆は強かった。

 マリアは急に咳き込み、胸を抑え込む。

「マリア、無理しちゃだめ。暫く寝ていなくっちゃ」

 マリアをベッドに寝かしつけ、真理は心配な眼差しを向けた。

「そうね、大人しくしてるわ」

「ずっと寝ているのも辛いよね」

「いいのよ、私の代わりに真理が外を見てくれて、教えてくれるから。真理のお蔭で退屈しないわ。それにこの本もあるわ」

「もう何回その本を読んでるの?」