「辛かったわね。でももう大丈夫よ。全ては終わったの」
「先生……」
部屋の隅にあった来客用の丸椅子を見つけ、華純はそれを取りにいった。
すぐその傍に私がいたが、全く気が付かずに椅子だけ手にすると、それを紫絵里のベッドの傍に置いて腰を掛けた。
「何も心配しなくていいの。だから、堂々と胸を張って教室に入ってきて。あれはあなたにはどうすることもできなかったことだった」
「だけど、松永君は……」
「松永君は残念だけど、誰がそこにいてもどうすることもできなかったわ。突然の心臓発作だったんだから」
「えっ?」
「あちらのご両親もちゃんと納得されてる。寧ろ、しっかりと松永君の死を受け入れていらっしゃるわ。松永君ね、中学卒業前に事故にあって、助からないって言われてたの。それが奇跡的に息を吹き返して、ケロッと治ったから、びっくりだったらしいわ。そして何より、ご両親は松永君の非行に手を焼いていてね、 家庭でも暴力をふるったりしてたらしいの。悪い友達との付き合いもあり、いつ犯罪に巻き込まれ、加害者側にならないか心配ばかりしてたそうよ。だから、事故に遭った時点で、すでにほっとするところがあったらしくて、それを包み隠さず正直に教えてくれたわ」
「松永君は中学生の時、かなりの不良だったってことですか?」
「先生……」
部屋の隅にあった来客用の丸椅子を見つけ、華純はそれを取りにいった。
すぐその傍に私がいたが、全く気が付かずに椅子だけ手にすると、それを紫絵里のベッドの傍に置いて腰を掛けた。
「何も心配しなくていいの。だから、堂々と胸を張って教室に入ってきて。あれはあなたにはどうすることもできなかったことだった」
「だけど、松永君は……」
「松永君は残念だけど、誰がそこにいてもどうすることもできなかったわ。突然の心臓発作だったんだから」
「えっ?」
「あちらのご両親もちゃんと納得されてる。寧ろ、しっかりと松永君の死を受け入れていらっしゃるわ。松永君ね、中学卒業前に事故にあって、助からないって言われてたの。それが奇跡的に息を吹き返して、ケロッと治ったから、びっくりだったらしいわ。そして何より、ご両親は松永君の非行に手を焼いていてね、 家庭でも暴力をふるったりしてたらしいの。悪い友達との付き合いもあり、いつ犯罪に巻き込まれ、加害者側にならないか心配ばかりしてたそうよ。だから、事故に遭った時点で、すでにほっとするところがあったらしくて、それを包み隠さず正直に教えてくれたわ」
「松永君は中学生の時、かなりの不良だったってことですか?」



