ハッシュハッシュ・イレイザー

「あなたはもしかして真理の……」

「マリアよ。あなたの噂はよく窺ってるわ。紫絵里でしょ。すぐにわかったわ」

「あの、真理ならまだ学校に居たけど」

 初対面ではあるが、名前を呼び捨てにされても違和感がなかった。

 どうしても真理にしか見えず、これほどそっくりな事に紫絵里は驚いていた。

「知ってるわ。私はあなたに会いに来たの」

「私に?」

「そう。知らせたい事があるの」

「何を?」

 戸惑う紫絵里に対し、マリアは少し口角を上げ、勿体ぶった。

「真理はまだ学校に居残るつもりよ」

「えっ、でも今日はあなたと用事があるんじゃ」

「その前に、真理はある人と待ち合わせしてるのよ。それをあなたに知らせたかったの」

「どういうこと?」

「試験前にね、一緒に勉強してたの。終わってもまた会おうって約束したの」

「何のこと言ってるの?」