真理の事は好きなはずなのに、その裏で憎いと思う感情も同時に現れる。
真理が美しいと感じてから、それは日に日に強くなり、自分がどうしても敵わない容姿に、嫉妬してしまう。
クラスには真理しか友達がいないというのに──
このモヤモヤとした感情をどうやって処理すればいいのか、紫絵里は嫌悪と呵責の狭間で悩んでいた。
梅雨は開け、夏を演出するセミが、至るところで煩く鳴いているのが耳につく。
くっきりと晴れた青空の下、陽光が降り注ぎ地面の影が濃くなっている。
少し汗ばみ、持っていたハンカチで額の汗を拭きとりながら、紫絵里は駅に続く街路樹のある通りを歩いていた。
そして、ある街路樹の木陰で透き通るように涼しげに立っている少女が目に付き、紫絵里は目を見張って驚いた。
「真理!」
思わず声を出すと、その少女は親しみのある笑顔を向けた。
まっ白い柔らかなドレス。
スカートの裾が風に揺れ、ふわっと軽く膨れ上がるように持ち上がり、細い足が覗いていた。
「こんにちは」
ニヤリと微笑し、しっかりと見つめられて挨拶をされた時、それが真理ではないことに紫絵里は気が付いた。
真理が美しいと感じてから、それは日に日に強くなり、自分がどうしても敵わない容姿に、嫉妬してしまう。
クラスには真理しか友達がいないというのに──
このモヤモヤとした感情をどうやって処理すればいいのか、紫絵里は嫌悪と呵責の狭間で悩んでいた。
梅雨は開け、夏を演出するセミが、至るところで煩く鳴いているのが耳につく。
くっきりと晴れた青空の下、陽光が降り注ぎ地面の影が濃くなっている。
少し汗ばみ、持っていたハンカチで額の汗を拭きとりながら、紫絵里は駅に続く街路樹のある通りを歩いていた。
そして、ある街路樹の木陰で透き通るように涼しげに立っている少女が目に付き、紫絵里は目を見張って驚いた。
「真理!」
思わず声を出すと、その少女は親しみのある笑顔を向けた。
まっ白い柔らかなドレス。
スカートの裾が風に揺れ、ふわっと軽く膨れ上がるように持ち上がり、細い足が覗いていた。
「こんにちは」
ニヤリと微笑し、しっかりと見つめられて挨拶をされた時、それが真理ではないことに紫絵里は気が付いた。



