ハッシュハッシュ・イレイザー

 瑠依もその様子を見ていたが、恋に破れた後はすっかり大人しくなり、表だってみんなの前では紫絵里については何も言わなかった。

 ただ、紫絵里を見ていると気になり、無視できずに、目が逸らせられないことが度々起こっていた。

 その二人の様子を見て、クラスメートの女子達は、紫絵里と瑠依がまだ対立していると思い、好き好きに二人の事を陰で揶揄していた。

 話題になるものがあるときは、口軽いものはそれに便乗してしゃしゃり出ては、いい気になっている。

 私も! 私も! と言わなければ気が済まない者、いざ悪口が言える場所ができてしまうと、人はたがが外れるのだろう。

 憶測で話が弾んでいつしかそれが固定されて真実は埋もれる。

 周りの煩さは今に始まった事ではないが、それを遠巻きに黙って見ながら、面白がってる者もいる。

 ただ様子を見守っている者もいた。