私は、帰り道ずっと考えてた。
(翔くんには、好きな人がいる。相手はかわ
いいし、バスケ部で翔くんを理解出来る
し、支えてあげられるはず。私なんかより
絶対役に立つ。でも私は、翔くんが好きで
好きでたまらない。この気持ちはどうやっ
たって届かない。でも、もしかしたらって
考えていたら、忘れることさえできなくな
っていた。私は、一生翔くんを忘れるなん
て無理。だけど切り替えないと、これから
最低な人生になる。私は、スッゴい不安だ
し、忘れるなんて正直いって、辛い。けど
自分がわからないと。うん。私には加菜恵
と由美、奏太もいる。みんながいるから。
これからは楽しい人生を…)
私は、こう決心して家にかえった。

