「はぁー。楽しかったぁー!!」
「おっまえなぁ。いくら念願のジェットコースターだからって連続で乗るかぁ?」
「だって、久しぶりだったんだもーん。」
ついてすぐ、お目当てのジェットコースターに乗り連続3回乗ったら、どうやら椿はダウンしてしまったらしい。
「ねっ。なんか飲もうよ。そこ座ってて、私買ってくる。」
「俺が行くよ。」
「いいからいいからっ!チケット代出してもらったし 、これくらいは私にやらせて?」
椿を強引にベンチに座らせると少し離れた売店へと向かう。
並びながら、何にしよーかなぁー。なんて考えていると、後から来た女子大生二人組がキャアキャアとはしゃいでいる。
会話を聞くつもりではなかったけど、テンションが上がっているらしく、嫌でも耳に入ってしまう。
「ちょっとマジでカッコいいんですけどっ。久しぶりにあんなイケメン見たっ!」
「だねー!ヤバい!めっちゃかっこ良かった!もぅ大人の男って感じ!やっぱうちらの年の男とは違うねっ。やっぱ年上かなぁー。」
「そうそうっ!しかもさ、英語話してたよねっ!?」
「うん!電話で英語話すとか、マジでヤバくない!?エリートってやつ!?」
イケメンで。英語。
んー。間違いなく椿のことだな。
それ、私の連れですよー。
まぁ、外交官だし、エリートはエリートだよね。
にしても、英語で電話ってことは、仕事の電話なのかなぁ。

