パーティーは大盛況で、私の選んだワインも好評。


有名レストランからワインの注文も受けた。


「なぁ。」


突然、ぐいっと腕を引かれる。


そこにはショーンさん同様にきっちりと正装した椿。


「なに?どうしたの?」


私をじっと見つめたまま何も言わない椿。


もどかしくなって、捕まれた腕をほどこうとする。


「何ってば。」


「………大丈夫かよ?」


「は?何が?」

椿は、ばつが悪そうに周りを見渡しながらもう一度言う。


「だからっ大丈夫かって!!」



『椿くんは、他の男にちょっかい出されてないか心配なんだよねぇ??』


クスクスと笑いながらショーンさんが近寄ってきた。


「えっえぇ?なんて?」


英語がわからなくて、椿の腕を引っ張りながら聞いてみる。


けど、椿は不機嫌な顔をしてショーンさんを睨むだけ。


「もうっ!なんなのよっ!わけわかんないっ!!」


いつまでたっても椿が答えないから私は、その場を離れた。